【CTF2015】行動を促すため会場に盛り込んだ3つのデザイン

公開日: 著者:

【特集】CIVIC TECH FORUM 2015

 CIVIC TECH FORUM 2015(2015年3月29日開催)特集として、本イベントの運営委員や各セッションの企画担当者”コンテンツチェア”に振り返り記事を書いてもらった。文章に加え、動画・写真・グラフィックレコーディングを合わせ、セッションの概要から詳細まで把握できる構成になっている。

執筆:松川進(CIVIC TECH FORUM 2015 Room Bの会場設計・デザイン担当)

 シビックテックムーブメントの発端を狙った本イベントの主旨にあわせ、会場デザインにもアクショナビリティを上げる施策をいくらか投入した。そのうちのいくつかをここで紹介したい。

会場に持たせる機能

 まず参加者に行動してもらいたいアクションの優先順位を以下の順で設定をした。
1. 参加者に「交流」してもらう
2. 参加者に「Next Action」を持ち帰ってもらう
3. 参加者に「写真によるシェア」をしてもらう

【交流】時代劇からヒントを得た会場コンセプト – 未来へつながる「井戸端会議」

 かつて我々の暮らしの中には、ご近所の人達と気軽に話し合える「横丁」があり、様々なコミュニケーションの場となっていた。そんなかつてのコミュニケーションの場「井戸端」を現代に再現すべく「未来へつながる井戸端会議」をコンセプトに会場のデザインを進めた。

 江戸時代の頃の市民コミュニティをオマージュすると決めてからは構成が続々と決まり、横丁(メインの通り)沿いに団子屋(駄菓子屋)を配置し、休憩しながら桜の木の下で参加者同士意見交換できる場を提供。近くに子供の遊び場や、電子工作ができるスペースも配置しつつも、全て休憩スペースから目が届く様配慮した。また登壇者と直接話し合える場=寺子屋も休憩スペース付近に用意し、休憩しながらも内容次第では気軽に参加できる様なレイアウトを施すなど、交流に紐づく様な動線設計を試みた。

【Next Action】来場して得た物を次へ繋げる仕組み

 来場者が講演を聞いたり井戸端会議に参加する事で得られた新しいヒントを、忘れないうちに形にする事ができるCIVIC SAKURAというコンテンツを用意した。CIVIC SAKURAは、いわゆる絵馬の紙版みたいな物で「次やる事の宣言!」あるいは「こうなったらいいな、という希望」を紙に書いて所定の位置に貼る、参加型の企画だ。

 紙を貼る壁には最初は樹形だけが描かれている。しかし参加者がピンクの記入用紙を貼っていく毎に桜が咲き始めるといった仕組みだ。皆んなで花を咲かせるという共同体要因もあり、見事CIVIC SAKURAは満開になった。参加者の一体感を出せたのではないだろうか。

【写真によるシェア】

 開催時期が花見の季節ということもあり、キービジュアルの選定には困らなかった。CIVIC SAKURAおよび会場中央の造花桜のダブル桜をメインビジュアルとし、その周りに駄菓子屋を模したワゴンを配置する事で「屋内なのに花見ができている」というシェアの訴求をした。

 駄菓子ワゴンには昔懐かしい駄菓子はもちろんの事、花見団子やさくらおかきなども用意するなど、桜と花見団子ダブルで写真を撮ってもらう事などを想定した菓子の選別も行った。

 以上3つのポイントを盛り込んだ会場デザインとなった。読んで頂いて分かる通りどれも試験的な試みではあったが、いずれも良いフィードバックを頂けて嬉しい限りである。来年の開催時には更に進んだアイデアあるいは完成度の会場デザインでみなさんを受け入れたい。